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検査室見学ツアー

五島中央病院

※施設名、役職名等は、見学当時のものです。

離島医療の中核を担う

Ⅰ. はじめに

矢次 正東 院長
矢次 正東 院長

五島中央病院(矢次 正東 院長)は、長崎県と離島(五島・壱岐・対馬)の市町が離島地域の医療を確保する目的で設立した長崎県離島医療圏組合に属し、下五島地域の医療の中核を担っています。歴史は、明治10年に南松浦郡20町村の郡立病院として設立されたことに始まり、昭和39年の公立五島病院と五島赤十字病院の合併などを経て、昭和43年から現在の名称となっています。
2002年2月には、最新の医療に対応するために新築移転を行ない、同時にMRIなどの機器やオーダリングシステムを導入されました。

<長崎県離島医療圏組合 五島中央病院概要>

〒853-8691 長崎県福江市吉久木町205番地
TEL:0959-72-3181
http://www.gotocyuoh-hospital.jp/

診療科目:内科、精神科、神経科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、放射線科、リハビリテーション科
病床数:304、職員数(定員):269
地域の中での役割:救急告示病院、二次救急輪番制病院、へき地中核病院、災害拠点病院

長崎県離島医療圏組合 五島中央病院概要

検査部においては、オーダリングシステムと連携した臨床検査情報システム(LIS)と検体検査自動化システム(LAS)を導入され、診察前迅速検査体制をスタートされましたので、野原技師長に案内していただきました。

Ⅱ. LIS 臨床検査情報システム

【野原技師長談】「A&T社CLINILAN NT/GLを中心にいくつかのサブシステムを組み合わせています。オーダリングシステムとも連携していますので、迅速な処理が可能になりました。もちろんペーパーレスも実現しました。また、個人で異なっていたデータ許容の範囲を統一するため、出現実績ゾーン法によるリアルタイム個別データチェックを導入しました。再検するか、報告するかの判断は当直者などが悩むところでしたが、この問題もクリアできたと考えています。」

LIS 臨床検査情報システム

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Ⅲ. LAS 検体検査自動化システム

【野原技師長談】「迅速検査を念頭に置き構築したシステムです。A&T社CLINILOG Ver.2に3台の分析装置を接続しています。生化学分析装置は常時スタンバイ可能なシングルマルチ方式のものを採用しました。バックアップも兼ねて2台を接続していますが、1台は旧病院で使用していたものを改造して接続してもらいました。免疫血清装置は投資効果を考え、メインマシン1台を接続し、他はLASで分注を行なってオフラインで分析することとしました。導入効果は予想以上で、45分程度での報告が可能になりました。」

LAS 検体検査自動化システム

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Ⅳ. 検体の流れ

■ 中央採血室

ワンフロア化された検査室の入口に位置します。オーダリング端末でIDカードを読ませると、バーコードの貼られた採血管、採尿カップが準備されます。オーダリングシステムがダウンした場合などのために、OMRによる受付システムも準備されています。

中央採血室

中央採血室

■ 検体仕分け

採血台のすぐ後ろがLAS(生化学、免疫血清)、血液のスタート位置になっています。動線を考えたワンフロアの検査室ですので動きはスムーズです。

■ 生化学、免疫血清検査

採血した検体は遠心分離を行ない、検体検査自動化システム(LAS)に投入します。迅速に検査を行なうために遠心分離は随時行ないますので、LASへの検体投入も少数単位で随時ということになります。
LASに接続されたダイナボット社ARCHITECT i2000、日本電子社BM1250(2台)で測定が行なわれ、最終的に検体はターミナルストッカーに収納されます。ダイナボット社AxSYMにはLAS内で分注をした検体をセットします。
【野原技師長談】 BM1250は移転前から使用していましたが、試薬消費量が少なく経済面で大きな役割を果たしています。再検は出現実績ゾーン法によるチェック結果によりLAS内で自動的に行なわれますので、意識することもなく、非常に効率的です。

開栓ユニット、分注ユニット
開栓ユニット、分注ユニット

ARCHITECT i2000、BM1250
ARCHITECT i2000、BM1250

測定項目

ARCHITECT i2000
(ダイナボット株式会社)
HBs-Ag、HBs-Ab、HCV、TSH、T3、T4、FT3、FT4、AFP、CEA、CA19-9、PSA
BM1250
(日本電子株式会社)
TP、Alb、TTT、ZTT、CRP、RF、ASO、IgA、IgM、IgG、IgE、C3、C4、α1mG、APRスコア、UN、CRE、UA、T-Bil、D-Bil、TG、PL、T-Cho、H-Cho、LDL、β-Lipo、Glu、FRA、AST、ALT、ALP、AMY、γGT、CK、CHE、LD、NAG、Na、K、Cl、Ca、IP、UIBC、Fe、Tf、TPLA

オフライン分析装置

AxSYM
(ダイナボット株式会社)
IRI、RBT、PHI、CBZ、VLP、TPR、DIG、HBe-Ag、HBe-Ab、HBc-Ab、IgMHBc、HA-Ab、IgM-HA、CA125、CA15-3、β2mG、Fer
HCL-723GHbV A1c2.2
(東ソー株式会社)
HbA1c
CTE-780
(株式会社常光)
蛋白分画
富士ドライケム 6000
(富士写真フイルム株式会社)
NH3

■ 血液検査

血液検査

採血台の後ろで仕分けられた検体はシスメックス社XE-AlphaNで測定され、塗抹標本が作製されます。更に下流が鏡検エリアになっていますので、血液検査の流れもスムーズです。

■ 一般検査

一般検査

尿提出口近くから順番に、バイエル メディカル社クリニテック アトラス、シスメックス社UF-100が配置され、省力化、迅速化が図られています。

Ⅵ. 最後に

【野原技師長談】「当院は離島医療の中核を担っていますので遠隔地から来院される方もたくさんいらっしゃいます。これらの方々に診察前検査による当日診療を提供できる体制が確立できたことは非常に有意義だと考えています。 検査室にも大きな変革の波が押し寄せていますが、これらのサービスを発展させ、院内になくてはならない部門として、更に活躍していきたいと思います。」

野原技師長

ご案内と掲載許可をくださいました、野原技師長をはじめとする五島中央病院の皆様に、心よりお礼申しあげます。